地震の前兆がわかるなら、知っておきたいですよね。
でも・・・地震の前兆現象についてはガセ情報だらけです。
ガセ情報の中にも、ご先祖様たちの経験が含まれているかもしれないので、全部を否定するのもどうかと思いますが
本当に前兆って言えるものは何でしょう?
もくじ
地震の前兆だと言われていた現象
これまで、地震の前兆と言えば
動物の異常行動
- 動物が興奮する
- 動物が木の上に登る
- 鳥の大移動
- ネズミの大移動
- 深海魚が水面付近まで上がり漁の網にかかる
植物の異常
- 季節外れの花を咲かせる
- 夜でもないのに誰も触れていないオジギソウがおじぎする
空の異常
- 地震雲が現れる
- 電波状況が悪くなり、ラジオやテレビ、電話の通信状況が悪くなる
などを聞いたことがありますよね!
予言が出来るという人は
- 不快なノイズが聞こえる
- 頭が痛くなる
- 夢で見る
というのがありますが、いずれも「地震が起きるよ!」と、全国に発信されるわけではないのでわかりません。
動物の異常行動については、映画でなら見たことありますよね!
植物は・・・どうかなぁ~
地震雲については・・・
私はペーパーだけど、気象予報士なので一言言っておきたいのですが、地震雲っていうのはありません。
地震雲かも?とTwitterに投稿している人はたくさんいますが、どれも普通の雲です。
前日の夕焼けの色が変だったというのも、たまたまです。
電波が乱れるというのも、データとして残っていることではなく、経験談的なことですね。
電波が乱れるとしたら、地震より太陽活動が活発になったとかの方が原因かもしれません。
では、確実に前兆だった!といえる現象はないのでしょうか?
スポンサーリンク
予言や迷信ではない地震の前兆と言える現象
立命館で地理学のを教えている高橋学教授によると
「熊本地震も大阪北部地震も、南海トラフ巨大地震の前兆」
と考えられるといいます。
では、前兆の更に前兆というか、ここ数年の大きな地震に前兆があったのか、気象庁のデータベースを調べてみました。
とりあえず、本震の10日前くらいまでの期間についてです。
2011年の東日本大震災の時、前前日(9日)から、三陸沖で最大震度5弱の大きな地震が起きていました。
これはもう、地震の前兆は地震か!
と興奮した私は、更に調べてみたのですが・・・
1995年の阪神淡路大震災のときは、沖縄や伊豆半島沖の新島などでの地震だったので、前兆なしでいきなり本震が来た印象です。
2016年の熊本地震のときも、10日前に遡っても、熊本付近で震度3以上の地震はありませんでした。
同じく2016年の鳥取中部地震の時は、本震が震度6弱で、約2時間前に震度4の地震が同地域にありました。
鳥取中部地震の場合は、前兆となる地震があったと言えそうです。
でも阪神淡路大震災の時も、熊本地震の時も、「最近地震多いなぁ、そろそろ危ないか?」みたいなことは、データから見てもありませんでした。
ということは、大地震が起きるときでも、前兆と言える地震は、あるかもしれないし、ないかもしれないってことです。
巷には、プレート型(海溝型)の地震は規模が大きいから前兆として地震があるけど
活断層型(地殻内型)の地震は、震源が浅く、前兆となる地震が起きないことが多いなんて言う人がいます。
震源の深さを調べてみたら、
- 阪神淡路大震災・・・16km
- 東日本大震災・・・24km(余震で深さ66kmもあり)
- 熊本地震・・・11km
- 鳥取中部地震・・・11km
- 大阪北部地震・・・13km
深さが24kmより深いから、前兆があったのだとはいい切れるものではありませんが、気になる値です。
気象庁のHPにも、場所や時間を限定した地震予報は、今の技術では難しいと明記しています。
でもせめて・・・直近の地震が起きた場所と震度を調べたい時は、気象庁のデータを活用させていただきましょう。
直近の地震についてのデータはこちら⇩
地震の備え、やりだしたらキリがないけど、面倒がらずに用意しておきたいですね。
今日も最後まで読んで頂いてありがとうございました!m(_ _)m